病院概要
理念・基本方針

安全医療の推進
地域に密着した連携医療
たゆまざる質向上と自己研鑚
健全経営の確保
ごあいさつ

令和2年度が始まりました。年度の初めは人それぞれ、あるいは地域や企業にとりまして、不安より期待が大きいのが通常ですが、今年度は新型コロナウイルス感染症の対応で世界全体がどんよりとした曇り空にあるように思います。当院も他院と同様、発熱のある患者さまは、通常の外来患者さまと異なる”動線”のもと、個別な診察室と別の入口から出入りを行い、通常の患者さまと接触されないように配慮しております。膨大な時間と労力をかけることになりますが、後でもしも新型感染症と判明したとしても、遡って検証したときに、当院はきちんと対応できていたのかどうか、そもそも医療は前に進んで治療するのと同時に、“振り返り”を要求されるものであり、常に反省し、次に繋げていく、そのような考えのもと職員一丸となって努力しております。また、新型感染症の拡がりで、一般企業ではテレワーク、在宅勤務、医療でも遠隔医療・診療と叫ばれますが、医療の現場は”看護師、医師、メディカルスタッフ、事務等の”ひと”が病棟、外来にいないとどうしようもない職域であり、現場での“ひと”の動きこそが、患者さまの治療、ひいては、安全・安心な健康的な生活に繋がります。遠隔医療・診療の流れは大きくなると思いますが、基本は、目の前の“ひと”であることを忘れずにいたいと考えております。
さて、昨年度着任早々5月に当院の新しいビジョンと方向性を示し、8月には5ヶ年再生計画を策定し、これからという時の9月に厚労省から急性期病床統廃合検討の対象病院として、名前が挙がりました。急性期病床機能を有する公立・公的病院において、2017年6月1ヶ月間のデータを基に算出されていますが、わたくしたち現場のスタッフができることは、患者さまの病気の診断・治療を行い、地域全体の保健・医療・福祉に貢献することであると考えております。当院医療圏の人口動態推計をみますと、人口はわずかに減少するものの、高齢化率が上昇し、癌治療後の生存期間延長、心不全パンデミックや骨折リスクの上昇等の要因から慢性疾患の増加、要介護・要支援者の増加が予測されます。日頃は慢性疾患で状態が落ち着いていても、高齢者は些細なきっかけで病態が増悪し、救急処置が必要となることが希ではありませんし、むしろ今後増加すると予測できます。当院は急性期病床のみでなく、地域包括ケア病床、慢性期療養病棟を併せ持つ混合型の病院であることを鑑みますと、地元医師会の先生方(歯科医師会、薬剤師会を含めた3師会)、市内中心部の高度急性期病院とさらに連携し、地域医療の現場で果たせる役割がまだまだあるのではと考えます。
当院ですべてを治療するということではなく、人的、時間的、物的、空間的な制限がありますので、できることは地元で行いつつ、何がこの患者さまにとってベストかを考え、必要であれば、高度急性期・専門病院に速やかに搬送できるよう日頃から密に連絡をとり北部地域におけるハブ施設としての役割を担っていくことが、地域住民、医療機関の皆さまの期待に応えるものと考えております。そのような観点から、救急疾患に対する院内での多職種との連絡、救急隊との連携など、救急疾患にスムーズに対応するため、令和2年度から救急診療部を新設しました。
救急診療部の他にも、令和2年4月から午後の通常外来を刷新し専門外来と一般内科外来を立ち上げ、受診しやすい環境を整えて、5月には訪問看護ステーションを独立させて、地域包括ケアシステムの一部を担い、地域の保健・医療・福祉に貢献したいと考えております。職員一丸となって信頼される病院を目指しますので、今後とも皆さまのご指導・ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
病院概要
名称 | 熊本市立植木病院 |
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所在地 | 〒861-0136 熊本県熊本市北区植木町岩野285-29 |
開設者 | 熊本市長 大西 一史 |
敷地面積 | 14,111.49㎡ |
延床面積 | 10,564.27㎡ |
駐車スペース | 185台、障害者用3台 |
診療科目 | 内科・外科・循環器内科・整形外科・脳神経外科 |
診療指定 | 救急告示病院 労災保険指定医療機関 労災保険二次健康診断等給付指定医療機関 生活保護法による指定医療機関 結核予防法による指定医療機関 被爆者一般疾病指定医療機関 障害者自立支援法に基づく指定自立支援医療機関 熊本県肝炎治療特別促進事業に係る指定医療機関 |
施設基準(基本) | 一般病棟入院基本料6 療養病棟入院基本料2 診療録管理体制加算 医師事務作業補助体制加算 急性期看護補助体制加算 療養環境加算 療養病棟療養環境加算1 医療安全対策加算1 感染防止対策加算2 総合機能評価加算 後発医薬品使用体制加算1 データ提出加算 地域包括ケア入院医療管理料2 患者サポート体制充実加算 入退院支援加算2 認知症ケア加算3 |
施設基準(特掲) | 入院時食事療養(Ⅰ)・入院時生活療養(Ⅰ) 糖尿病合併症管理料 がん性疼痛緩和指導管理料 ニコチン依存症管理料 がん治療連携計画策定料 肝炎インターフェロン治療計画料 薬剤管理指導料 検体検査管理加算(Ⅰ) 検体検査管理加算(Ⅱ) 遠隔画像診断 CT撮影及びMRI撮影 外来化学療法加算2 無菌製剤処理料 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅱ) 運動器リハビリテーション料(Ⅰ) 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ) 集団コミュニケーション療法料 ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術 大動脈バルーンパンピング法(IABP法) 医科点数表第2章第10部手術の通則の16に掲げる手術 輸血管理料(Ⅱ) 輸血適正使用加算 胃瘻造設時嚥下機能評価加算 酸素の購入単価 がん患者リハビリテーション料 人工肛門・人工膀胱造設術前処置加算 医療機器安全管理料1 |
施設認定 | 日本医療機能評価機構認定病院 日本外科学会外科専門医制度修練施設(関連施設) 日本消化器外科学会専門医制度修練施設(関連施設) 日本消化器内視鏡学会認定指導施設 循環器に関する更正医療(身体障害者福祉法による医療費助成)指定医療機関 日本整形外科学会整形外科専門医研修施設 日本がん治療認定医機構認定研修施設 糖尿病学会認定教育施設Ⅱ 日本肝臓学会肝臓専門医制度特別連携施設 |
許可病床数 | 141床(一般88床、地域包括14床、医療療養39床) |
主な医療機器・設備 | DSA血管造影装置、MRI、CT、DR-TV装置、CR一般撮影装置、マンモグラフィー、骨密度測定器、超音波診断装置、ビデオ内視鏡システム、検体検査室、生理検査室、作業療法室、運動療法室、物理治療室、健診室、ドック宿泊室、中央処置室、救急処置・診察室、手術室、中央滅菌・材料室、地域医療連携室、コージェネレーションシステム |
主な医療外設備 | 食堂デイルーム、回復室、介護浴槽(5F)、カンファレンスルーム |